更新日:2024年10月27日
お子さんは勉強をやらない理由を探していませんか?
部活や試合、コンクールがある中で、「忙しくて勉強できない」という生徒がいます。大人でも「忙しい」を言い訳にして、やるべきことを先延ばしにすることがあります。
「宿題は必ずやりなさいって先生から言われてるでしょ!なんでできないの?」と子どもを責めるわりには、職場では「この仕事は期限までに終わらせるように言ったよね!なんでできなかったの?」と上司に注意されてたり!?
「中高生のうちに時間の使い方がうまくなるよう、ちょっとした「すきま時間」を活用したり、早寝早起きで「朝学習」をしてみたり、いろいろ工夫をしてみるのです。」
部活を理由に勉強できないという「言い訳」をする生徒がいる一方、勉強と部活を見事に両立させている生徒もいます。
勉強と部活を両立させている子の共通点
勉強と部活を両立させることに苦労しているとき、高校生のように「うまく両立ができないから部活をやめる」という選択が簡単にできないのが中学生です。
「原則自由参加」という名目の部活ですが、中学校は「部活は3年間やり遂げるもの」という同調圧力が強く、簡単に部活をやめるわけにはいかない状況が多いと思われます。
生徒たちの様子を26年にわたって見てきて、勉強と部活を両立させている生徒には、ある共通する部分があることを感じています。
それは、大きく2つです。
① 規則正しい生活を送っているため、睡魔が襲ってこない!
部活を終えて疲れた身体で塾に来ても、成績のいい子たちは決して眠そうな顔を見せません。休み時間であっても、机につっ伏して寝るといったことが、ほとんどありません。(休み時間は寝てもOKです)
勉強が得意な子たちは、どの子も生活リズムが整っていて、もれなく「早寝」。
正しい食事をとって、睡眠もしっかりとっているから勉強と部活が両立できているのです。
このようにしているからこそ、布団に入るそのときまで睡魔が寄りつかず、結果として勉強も部活もムリなく両立できているのです。
それに対して、学校や塾で居眠りをしたりする子は、日常的に睡眠時間が足りていません。自分の意志に反して寝てしまうというのは、身体が睡眠を欲しているというサインです。
おそらく夜更かしをしたり、学校から帰ってすぐに寝てしまったりして、生活リズムを崩してしまっているのですね。成績が上がらなかったり、成績にバラつきがあるという子は、たいていここに問題があります。
大切なのは、「身につくまで反復して問題を解く」です。問題を見たら、解法がすぐに思いつくようになるまで、繰り返し解くことが必要です。一度で正解できなかった問題は、身につくまで繰り返し解かなければ、本番のテストで確実に正解することは難しいのですね。
体調に波があるから勉強の取り組みに波が出て、成績にも波が出るのです。
まずは「規則正しい生活(正しい生活習慣)」が勉強と部活を両立させている子たちの最大の共通項です。
次に紹介するのは、部活をしていても成績を上げられる生徒に共通する「睡眠のルール」です。
② やることの優先順位がブレない!
これは、日常生活にやることの優先順位がしっかり決まっていて、決して入れ替わったりしないということです。
しっかりと両立ができている子の日常生活における優先順位は、
「睡眠」→「勉強」→「部活」→「遊び」という順位になっていて、ブレることがありません。
もしもイレギュラーなこと(突然の用事等)があって何かを制限しなければならないときは、決してブレずに優先順位の低いものから制限をかけます。
いっぽう、勉強と部活の両立ができていない子の日常生活の優先順位は、ほぼ、
「遊び」→「部活」→「勉強」→「睡眠」で、これは最も成績が上がらないパターンです。そもそも勉強の優先順位が低いですから、、 また、勉強はよくしている(本人はしているつもり)のに成績が上がらない子の優先順位は
「勉強」→「部活」→「遊び」→「睡眠」というものになりがちで、やはり睡眠を軽視しているのです。
若い子は自分の体力を過信して、「少々睡眠時間が少なくなっても大丈夫」と、自分では思っています。でも、それは大きな勘違いで、結局は日常生活にボロが出てしまうのです。
以上、勉強と部活を両立している子の2つの共通項をみると、どちらも直接勉強や部活に関係しない部分であることがわかります。
では、勉強と部活を両立させるためにはどうしたらいいかをお伝えします。
勉強と部活を両立させる方法は2つある
勉強と部活を両立させる方法。これはズバリ、2つあります。
① 就寝時刻を決める!
生活習慣を良くする最重要ポイントは「睡眠時間」の1点です!
睡眠時間をしっかり確保できるように「就寝時刻」を決めて、これを守っていくのです。具体的には遅くとも「22時まで」です。(もちろんもっと早い21時でもOKです)
こうして「睡眠」を最優先にすることができれば、授業中に睡魔が襲ってくることもほぼなくなるし、家に帰ってきたとたんに2、3時間寝てしまうなどということもなくなるでしょう。
当塾では「早寝早起き朝学習」を推奨していて、朝5時に起きて朝学習をするという習慣がある生徒は21時に就寝しています。自分の生活スタイルや学習スタイルに合わせて最終的な就寝時刻を決めて、最低でも「7時間の睡眠」を確保してください。
睡眠時間の確保は部活との両立に限らず、人生全般における最重要ポイントです!
② 仮眠を短くとる!
たとえ睡眠時間をたっぷりとって万全の体調であっても、部活がハードすぎれば、勉強中に睡魔がやってくる可能性もゼロではありません。また、まだ身体ができていない入学間もない中1生たちも、部活動が体力的にキツい日々がしばらく続きます。
こんな場合は、「仮眠(睡眠・熟睡ではない)」という応急処置で体調を整えましょう。
ただし、その際に必ず守ってほしいことがあります。
それは、仮眠は15分〜30分までしかとらない。これが鉄則です。
仮眠については諸説ありますが、どの説もだいたいこの時間のなかにおさまっています。
なぜなら、「眠気をとること」と「夜の睡眠に影響しないこと」の2点を満たすには、このくらいの時間にする必要があるからです。長すぎれば夜眠れなくなり、短すぎれば眠気がとれません。
これらを踏まえたベストの睡眠時間が15分〜30分なのです。
僕自身も、仮眠をとるときはこの時間で設定しています。15分あれば身体がスッキリと軽くなるし、眠気が強いときでも最大30分でスッキリします。
つい眠気に負けてズルズル1時間ほど眠ってしまったことが過去にありましたが、そうすると逆にダルくなるし、夜には眠れなくなってしまいます。30分以上眠ってしまうと本格的な睡眠になってしまって、夜の睡眠に影響してしまうのですね。
なかには、「大丈夫です。どれだけ仮眠をしても夜も眠れます!」という子がいますが、それでは今度は勉強時間がなくなってしまって、仮眠する意味がありません。ましてや部活で時間が足りないわけですから。
こうしたことからも、仮眠は15分〜30分がベストなのです。
もしも強い睡魔が襲っていたら、「目覚ましアラーム」を設定して仮眠をとるようにしてください。それでも起きる自信がない場合は、家族に起こしてもらいましょう。(自宅の場合) また、学校や塾で強い睡魔が襲ってきたときは、5分、10分の短い休み時間であっても、目を閉じて机に伏せて休んでください。これは、「5分、目を閉じるだけでも脳は休まる」という検証事実があるためです。
実際、短い時間でうまく寝入ることができなくても、目を閉じて目から入ってくる情報を止めるだけで、脳はちゃんと休まることが科学的に証明されているのですね。
ぜひ、疲れを感じたときは、たとえ5分であっても目を閉じて机に伏せるようにしてください。そういうちょっとしたことで、正しい生活習慣をつくっていけるのです。
次回は、③できないところは、とにかく教われば、いつか成績が上がると信じている。です。